呼吸による代償と腎臓による代償

呼吸による代償と腎臓による代償

呼吸による代償はすぐに、腎臓による代償は2段階でゆっくり行われます。

 

 

 

HCO3-が減少してpHが低下すると、
身体はすぐに呼吸回数を変化させPaCO2を減少させてpHを正常値に近づけます。
HCO3-が増加した場合も同じです。

 

 

 

しかし、PaCO2の増減に対するHCO3-の動きは、
腎臓でのHCO3-再呼吸が増加するまでに数日を要するため、少し複雑です。

 

 

 

例えば、PaCO2が上昇すると、pHの低下(H+の上昇)がすぐに認められます。
これに対し、まず重炭酸緩衝系が反応しますが、HCO3-の増加による代償はあまり多くありません。
腎臓でのHCO3-再吸収増加が数日かけて起こり、ようやく正常値へと近づいていきます。

 

 

 

このように、腎臓による代償には、時間的経過が関係しています。
通常腎臓による代償反応は、6〜12時間後から始まり、48〜72時間でピークに達します。

 

 

 

ですから、呼吸性酸塩基平衡障害(呼吸性アシドーシスや呼吸性アルカローシス)では、
急性と慢性でHCO3-レベルが異なります。

 

 

 

また、回復時も同じです。
PaCO2が正常化した後も、腎臓では数日代償作用が継続し、
その間、HCO3は増加したままの状態になります。

 

 

 

ポイント: 「代償」と「代償性」は別物です。

 

代償性は、体内に酸やアルカリが溜まりHCO3-が変化していること、
代償はpHの変化を緩和しようとする作用のことです。
混同しないように、しっかり区別して覚えましょう。

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