分圧 血液ガス 用語

分圧 血液ガスの用語

混合気体を構成する個々の気体の圧力のことを「分圧」といいます。

 

 

 

酸素分圧が変化する要因いは、「大気圧」、「水蒸気」、「CO2」などがあります。

 

 

 

各気体の濃度によって分圧が決まる

 

 

 

空気のように、N(窒素)、O2(酸素)、CO2(二酸化炭素)などの気体が交じり合って成り立っているものを「混合気体」といいます。
そして、混合気体の圧力は、構成する各気体の圧力の合計となり、
分圧は、この各気体が有する圧力のことをいいます。

 

 

 

つまり、地球を取り巻いている空気=体気力の圧力(大気圧)760Torrは、
空気を構成しているN(窒素分圧)やO2の圧力(酸素分圧)などの合計となります。

 

 

 

分圧は、それぞれの気体の容量(濃度)により異なります。
空気中で主な容量を占めているのは、N(窒素)とO2(酸素)で、
CO2など他の気体も含まれていますが、その量はそれぞれがわずかな量のため、
計算上はない物として考えます。
すると、N(窒素)とO2(酸素)の割合は、79:21で、
Nの分圧は、大気圧760Torr×0.79≒601Torr、O2の分圧は760×0.21≒159Torrになります。

 

 

 

分圧は大気圧の高さに比例して変化

 

 

 

私たちが生活している一般的な環境下の大気圧は、760Torrです。
そして、標高が高くなるに従って、気圧は下がっています。

 

 

 

760Torrという大きな圧力が働いている空気は、
気圧が低くなるに従い、各気体の粒子が押される力が弱まり、
密度が低下していきます。

 

 

 

これは一定量の空気に含まれる各気体の量が少なくなるのですが、
空気自体の組成に変化はありません。
当然、個々が有する圧力(分圧)が低下することになります。

 

 

 

例えば、気圧が580Torrに下がったとすると、酸素分圧は580×0.21=121.8Torrとなります。
このように酸素分圧が121.8Torrということは、
いわゆる酸素が薄いといわれる状態です。

 

 

 

分圧は、大気圧の高さに比例し、変化することを覚えておくことが大切です。

 

 

 

さらに、酸素分圧は、水蒸気やCO2などによっても変化しますから、
呼気のときの酸素分圧、肺胞内に入ってからの酸素分圧についてもみておきましょう。

 

 

 

酸素分圧の変化の要因

 

酸素分圧は、大気圧に高さに比例して変化しますが、
それだけでなく、別の要因もあります。

 

 

 

酸素分圧を変化させる別の要因とは「水蒸気」と「CO2」などです。

 

 

 

水蒸気

 

 

 

酸素分圧を変化させる要因として「水蒸気」があります。

 

 

 

酸素、つまりO2の分圧は760×0.21≒159Torrですが、これは、乾燥した状態における場合です。
人間が息を吸うときには、空気は主に鼻腔で加温(37℃)・加湿(100%)され、
気道から肺へと入ります。
水蒸気にも分圧があり、コレは温度の影響を受けます。
体温37.0℃の場合の水蒸気分圧は、47Torrです。
ですから、この場合は、水蒸気分圧47Torrが加わるので、
大気圧760Torr − 水蒸気分圧47Torr = 713Torr となり、
ここから酸素分圧を求めると、713 × 0.21 ≒ 150Torr となります。
つまり、呼気の時の酸素分圧は、150Torrになることがわかります。

 

 

 

CO2

 

 

 

動脈血における酸素分圧 = PaO2 の正常値が80〜100Torrとされていることから、
肺胞内に入ってから、酸素分圧が変化することがわかります。

 

 

 

体内で産生され、肺胞に放出されたCO2の分だけO2の割合が減ること、
さらに、肺胞から動脈血へと移動する際にロス(肺胞動脈血酸素分圧較差 : A-aDO2)が生じることにより、
肺胞内に入ってから、酸素分圧が変化するのです。

 

 

 

肺胞でのCO2の分圧が40Torrで、移動時のロスが10Torrなので、
動脈血での酸素分圧は150-(40+10)=100Torrとなります。
これが、酸素分圧=PaO2の基準値です。 

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