酸塩基平衡を評価するデータ値

酸塩基平衡を評価するデータ値

酸塩基平衡を評価するデータ値には、ph、PaCO2、HCO3-、BEがあります。

 

 

 

pH(水素イオン指数power of hydrogen)

 

 

 

pH(水素イオン指数power of hydrogen)とは、
水素中のH+の濃度のことで、酸性、或いはアルカリ性の強さを示します。
科学的にはpH7.0が中性で、pH7.0以上はアルカリ性、pH7.0以下は酸性となります。

 

 

 

ただし、細胞内で酸性される大量のCO2排泄のため、
HCO3-をはじめとする塩基が体内には存在していますから、
血液pHの基準値は、7.40±0.05となっています。

 

 

 

pHの値は、Henderson-Hasselbalchの式を用いて求められ、
pHに異常がある場合は、HCO3-とPaCO2を調節している肺、
または腎機能や代謝に障害があると考えられます。

 

 

 

血液pHは7.40です。
細胞内で産生される有害代謝産物のほとんどが酸性なので、
細胞内pHは、7.00で、ほぼ中性です。
このpHの差は、細胞内から細胞外への移行に有効に働きます。

 

 

 

PaCO2(動脈血二酸化炭素分圧)

 

 

 

「PaCO2(動脈血二酸化炭素分圧)」は、動脈血中のCO2の量を表します。
ガス交換と酸塩基平衡の指標として、血液ガスの中でも最も重要なデータということが出来ます。

 

 

 

PaCO2の基準値は、40±5Torrで、
呼吸不全などにより呼吸状態に障害があると、CO2の排出が阻害されて体内に蓄積するため、
値が上昇し、高二酸化炭素血症になることがあります。

 

 

 

PaCO2の上昇は「肺胞低換気」を示し、PaCO2の低下は「肺胞過換気」を示します。
呼吸が速く、深くなると、過換気によってCO2は減少します。

 

 

 

HCO3-(重炭酸イオン)

 

 

 

「HCO3-(重炭酸イオン)」は、酸塩基平衡の指標として用いられるもので、
体内でH+が産生されたとき、血液が酸性に傾くことを抑えるため、H+を受け取る塩基の一つです。

 

 

 

揮発性酸以外にも硝酸や硫酸、塩酸といった不揮発性の緩衝に作用するなど、
緩衝作用に使われる緩衝系物質の中で最も主要な役割を果たします。
pHを規定する因子で、基準値は24mEq/l。
HCO3-は腎臓で調節されており、
減少する主な疾患・病態としては糖尿病や慢性腎不全などがあります。

 

 

 

BE(ベースエクセスBase Excess)

 

 

 

「BE(ベースエクセスBase Excess)」は、37.0℃、PaCO2が40Torrにある血液をpH7.40に戻すためには、
どれだけの量の酸や塩基が必要であるかどうかを示しています。

 

 

 

この値がマイナスの場合は、酸が蓄積している状態、
つまりアシデミア(代謝性アシドーシス)になっている状態です。

 

 

 

値がプラスの場合は、塩基が過剰な状態、
つまりアルカレミア(代謝性アルカローシス)になっている状態です。

 

 

 

ただし、呼吸性と代謝性の混合障害を算定することはできません。
あくまでも「血液」の「代謝性因子」を見るための指標の一つとして考えます。

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